八丁味噌とは?
八丁味噌は愛知・名古屋を語る上でとても重要なことの一つです。八丁味噌は大豆を主な原料にして作られる味噌のことで、米や麦を主な原料としている他の味噌とは香りや味が全く異なります。八丁味噌は大豆と塩のみを原料としており、それを大きな木の桶(約1.8m)に仕込み、蓋の上からたくさんの石で重み(約3t)をかけて時間が経てば完成です。この状態で約2年間熟成させることによって、旨味や苦味や渋みが凝縮された味噌になります。
八丁味噌という名の由来
大豆を原料に作られる豆味噌は八丁味噌以外にもいくつかありますが、その中でも愛知県岡崎市の八帖町(旧・八丁村)で生産されたものだけを「八丁味噌」と言います。八丁というのは長さのことで、メートルに換算すると約870mあります。岡崎市で有名な岡崎城を基準にしてそこから870m(八丁)の地域である八帖町は味噌作りに適した環境が整っていたため、そこで作られる美味しい味噌が八丁味噌と呼ばれています。
八丁味噌の特徴
八丁味噌が、まず他の味噌と大きく違う点は色です。他の味噌にはない赤褐色をしているため、赤味噌とも呼ばれています。味には特有の旨味と渋味が含まれており、八丁味噌で味を整えた料理は愛知・名古屋の味になります。また、塩分は比較的少なく、色や味の濃さからイメージされる特徴とは逆だと思います。
八丁味噌の生産会社
実は八丁味噌を作っているのは「合資会社八丁味噌カクキュー」と「株式会社まるや八丁味噌」だけです。この2社は道を挟んで隣同士になっており、岡崎城から八丁(約870m)の位置にあります。2社とも数百年前から八丁味噌を作り、改善を重ねてきた会社で、ここで作られる味噌こそが八丁味噌です。お土産にも喜ばれると思いますので、ぜひ味を確かめて買ってみてください。